家の正面からみた際、真正面にみえる破風に対して側面にみえる部分が鼻隠しです。
屋根を支える垂木(たるき)の切り口を隠すために取り付けます。
また建築用語で軒先や垂木の先端を「鼻先」と呼ぶことに由来して「鼻隠し」と呼ばれています。
基本的には破風と同じ役割をしていますが、鼻隠しは雨樋の下地になる
役割① 雨水による腐食を防ぐ
住宅の基礎となる木材は木口部から水を吸いやすく、吸い込んだ雨水が原因となります腐食します。
木材自体が脆くなるのに加え外から吹き込んだ雨風で屋根破損の危険もあります。
それらを防ぐ役目を担っています。
役割② 耐風性を高める
屋根は下や横からの風に弱く、風を防ぐものがないと台風の時に屋根が飛ぶなど大きな被害が出ることがあります。屋根全体の耐風性を高めるためにも必要なものといえます。
役割③ 見た目を整える
切りっぱなしの木材が外から見えていると家全体のバランスがいまひとつです。
そこで破風同様、鼻隠しをつけることで見た目をよくします。
鼻隠し自体にデザインを施せばグッとデザイン性が向上しお洒落な家になります。
雨樋(あまどい)とは屋根を伝う雨水をまとめ下水に流す装置で、家の横に屋根あたりから地面に向かって伸びているパイプのような筒のようなものです。元々は上の①防風・②防火の役割が強かったのですが、今は雨樋を設置する際金具を打ち付ける下地となっています。