八尾市築30年の住宅をスレート屋根へ葺き替え工事・施工前と既存セメント瓦解体の様子
2023.11.07
今回は八尾市にてセメント瓦が使用されていた築30年の住宅を、スレート屋根に葺き替え工事を行った事例を紹介していきます。屋根のメンテナンスは一度もしたことがない状態で、既に2階の天井で数箇所雨漏りの跡が発生していました。経年劣化で瓦も何枚も割れていたので、葺き替え工事をご提案し屋根…
八尾市で重たい土葺の瓦屋根を軽量のカラーベストに葺き替え
台風による被害。漆喰の落下が元で見てもらった屋根の現場調査後、写真で知った屋根瓦のズレ。
八尾市 屋根葺き替え,台風
ビフォーアフター
工事基本情報
- 施工内容
- 屋根葺き替え,台風
- 施工期間
- 4日
- 使用材料
- ＫＭＥＷコロニアルクァッド
- 築年数
- 40年
- 保証年数
- 10年
- 工事費用
- 80万
- 建坪
- 25坪
屋根を葺き替えしようとしたきっかけは、台風の時に漆喰が波板の上に落ちてきた事でした。
2018年大阪に来た台風21号は、広範囲に渡り多大な被害をもたらせました。いろんな所に電話をしても繋がらず、雨漏れをしていない事から待つ事にしたそうです。落ち着いてきた頃八尾市に相談した所、街の屋根やさん八尾店を運営する（株）ＭＩＭＡが所属する、NPO法人八尾すまいまちづくり研究会（以降まち研）を紹介してもらいお電話したそうです。まち研はNPO法人で建築士や建築士が所属する工務店やリフォーム屋さんが所属している団体です。建築の知識と経験を持った方々が、八尾市に相談にきた耐震工事に関わる診断・設計・施工、介護保険を利用した住宅改修・改造工事など相談から施工まで対応させて頂いています。今回は縁あって八尾店で対応させて頂く事になりました。
現場調査
右側にベランダの波板があります。その上側の壁面にあるのし瓦が外れ、下地が見えています。雨漏れしていないのが不思議なぐらいです。
漆喰の欠落
棟の漆喰がン爆なっていました。本来棟瓦の側面は漆喰を塗り付け、下地の土が雨に濡れない様になっています。土は水を吸いやすく雨漏れの原因になる事から、見つけた時は屋根の点検をしましょう。
瓦のズレ。
お客さんの気にするお家の耐震に関わる事ですが、屋根が重たい事=頭でっかちな家は、地震や強風で家が揺れると頭が大きく揺れ、瓦がズレる原因になります。土葺の屋根瓦は練った土の上に乗せて貼り付けている為、乾ききった土の上で揺れるとすべり落ちる事があります。
瓦の劣化
釉薬瓦は和瓦と違い釉薬という薬品を塗って焼いています。表面がつるんとしていて雨を弾く瓦になっています。しかし経年劣化はします。写真では表面の釉薬がめくれ素材が見えています。雨の吸い込んだ焼き物は割れやすくなります。
屋根葺き替え開始
いろいろご提案させて頂いた結果、土葺の瓦屋根からカラーベストの屋根に葺き替えさせて頂く事になりました。
まずはリフトつきの梯子を屋根に設置。ダンプカーで処分場まで運搬していきます。
今回足場で囲わなかったのは、お隣と屋根がくっついていて足場が屋根を越える程の高さまで組めなかった事、予算の問題、工期が短くできる事などが要因です。しっかり近隣の方に説明させて頂き、このような形で施工させて頂く運びとなりました。
屋根の撤去
まずは瓦を撤去してリフトで降ろしていきます。
その後土を降ろしていきます。
瓦と土を分けるのは処分場所の違いと、分別する事で処分費が抑えられるからです。
下地工事
土と防水紙の撤去後、構造用合板をビス止めしながら貼っていきます。
板を敷き詰めるように貼る事で、揺れにも強くなります。
防水シート
ルーフィングを貼る事で防水効果が得られます。万が一屋根材が割れても雨が下地の板に浸透しないので、雨漏れしにくくなります。
屋根葺き替え施工
屋根の一番低い部分から重ねながら打ち付けていきます。
ＫＭＥＷのコロニアルクァッド、ウォルナットブラウン色です。
屋根葺き替え完了
5.2ｍｍ厚の平形屋根スレート瓦は、アクリルコートされたセメント系の屋根材で、カラーバリエーション豊富で美しさと強さを兼ね備えた商品です。棟部分などは板金加工でカバー。
お客様の心配している耐震にも効果のある屋根に仕上がりました。
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