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大阪市天王寺区で古いお堂のいぶし瓦屋根を葺き直し、雨水の回り込み不安を防水紙更新で解消

大阪市天王寺区にある古いお堂の瓦屋根について、お客様から「梅雨や長雨の時期に、瓦の下へ雨水が回ってしまわないか心配」とご相談をいただきました。見た目には大きく崩れていなくても、年数を重ねたいぶし瓦屋根は下地側の防水性能が落ちていることがあります。そこで私たちは、既存のいぶし瓦の風合いとお堂の外観を残しながら防水性を立て直すため、瓦を一度取り外して下地から整える葺き直し工事をご提案し、ご依頼をいただきました。
屋根材(瓦),屋根葺き直し
ビフォーアフター
防水紙を新しく敷き込み、屋根全体の防水層を整えました
まずは既存瓦を丁寧に取り外し、下地の状態を確認したうえで屋根全面に新しい防水紙を施工しました。今回の工事では、表面の瓦だけで雨を防ぐのではなく、万一瓦のすき間から雨が入り込んでも内部へ進ませないよう、下葺き材による防水層の再構築を重視しています。お堂の屋根は形状が繊細で、棟や隅部の納まりも美観に関わるため、しわやたるみが出ないよう面ごとに張り込みを調整し、後の瓦復旧がきれいに納まる下準備を進めました。
縦桟を取り付け、瓦を安定して納めるための土台をつくりました
防水紙の上には、瓦の割り付けに合わせて縦桟を取り付けていきます。縦桟は瓦の納まりを整えるだけでなく、施工精度を高めるうえでも大切な部材です。写真では、再使用するいぶし瓦を仮置きしながら、桟木の通りや間隔を確認している様子が分かります。もともとの瓦の寸法や個体差を見ながら進める必要があるため、新品瓦を一律に並べる工事とは違った慎重さが求められます。私たちは既存瓦を活かす葺き直しだからこそ、一枚ずつ状態を見極めながら進めました。
大棟まわりも納まりを見ながら、復旧のための準備を進めました
屋根面だけでなく、棟まわりの復旧精度もお堂の葺き直しでは非常に重要です。棟部分は雨水の影響を受けやすく、さらに屋根全体の見え方を左右するため、下地の線が乱れると仕上がりにも差が出てしまいます。この工程では、棟芯に沿って部材の位置を整え、既存瓦との取り合いを確認しながら作業を進めました。お堂のような建物では、防水性と意匠性の両立が欠かせません。見えない部分の精度を高めることが、最終的な安心につながります。
葺き土を入れながら、いぶし瓦を一枚ずつ丁寧に復旧しました
瓦の復旧では、既存のいぶし瓦を再び使いながら、必要な位置に葺き土を充填して据え直していきました。古い瓦は味わいがある一方で、少しずつ反りや寸法差が出ていることもあるため、ただ並べるだけではきれいに納まりません。土の量や押さえ方を細かく調整しながら、瓦の高さや流れを合わせていくのが大切です。こうした手仕事の積み重ねによって、雨水が流れやすく、見た目にも落ち着いた屋根へと整っていきます。街の屋根やさんでも、こうした和瓦の復旧は特に丁寧さを意識して施工しています。
軒先の瓦も意匠を崩さず、きれいなラインで納めていきました
軒先は遠目にも目に入りやすく、お堂らしい表情をつくる大切な部分です。写真では丸みのある軒先瓦を復旧し、葺き土と銅線で固定しながら納めている様子が確認できます。軒先が不ぞろいになると、見た目だけでなく雨だれの流れにも影響が出るため、一直線に美しくそろえる必要があります。また、固定線の扱いも重要で、締めすぎれば瓦を傷め、緩ければ安定性を欠いてしまいます。そこで私たちは、意匠瓦の表情を損なわない固定を意識しながら、細部までバランスよく仕上げました。
妻側の納まりも確認し、棟へつながるラインを整えました
お堂の正面側から見ると、妻側の屋根ラインや鬼瓦まわりの納まりが建物全体の印象を大きく左右します。この工程では、妻側の瓦列と棟の取り合いを確認しながら、土の盛り方や瓦の角度を細かく調整しました。特に頂部へ向かうラインが乱れると、お堂らしい端正な姿が崩れてしまうため、正面からの見え方を意識して進めています。防水性を回復することが今回の主目的ではありますが、歴史あるお堂の佇まいを守ることも私たちにとって大切な役目です。
屋根面全体の並びを見ながら、再使用瓦の配置を調整しました
再使用するいぶし瓦は、色味や表面の風合いに個性があります。そのため、ただ元の位置に戻すのではなく、全体を見ながら配置を整えることで、より自然で美しい仕上がりになります。写真の工程では、瓦の並びや重なり、浮きの有無を確認しつつ、面全体のバランスを見ながら調整しました。古瓦ならではの趣を残しながらも、ガタつきや不陸が出ないように据え直すのがポイントです。新しすぎる印象にせず、既存屋根の良さを受け継ぐ復旧を目指して作業を進めました。
棟下地を整え、棟瓦を安定して積み直せるようにしました
棟瓦の施工に入る前には、棟下地の状態をしっかり整える必要があります。棟は風の影響も受けやすく、屋根の中でも負荷が集中しやすい場所です。写真では、棟まわりの瓦を納めたあと、上部に棟を積むための土台を確認しながら作業している様子が分かります。棟の芯がぶれると、のし瓦や冠瓦の並びにも影響が出るため、下地段階での精度がとても重要です。お堂屋根らしい重厚感を出しつつ、長雨時にも水が回りにくい納まりを意識して復旧を進めました。
大棟を積み直し、いぶし瓦らしい端正な棟姿を取り戻しました
こちらは大棟の復旧後の様子です。のし瓦を段積みにし、最後に冠瓦を納めることで、お堂らしい格式ある棟の形がよみがえりました。大棟は屋根の中心であり、仕上がりの印象を決める重要な部分です。高さや通りが乱れていると、どれだけ屋根面がきれいでも全体が締まりません。そのため、一本の線がすっと通るように全体のバランスを見ながら積み上げています。見た目の美しさはもちろん、固定や下地の安定も考え、長く安心できる棟へと仕上げました。
屋根面の復旧が進み、全体の勾配と瓦の流れが整いました
屋根面全体が復旧されると、瓦の流れや段のそろい方がはっきりと分かるようになります。写真からも、いぶし瓦特有の落ち着いた色合いを保ちながら、面全体がきれいに整っている様子が見て取れます。古い瓦を使う工事では、一部だけ浮いたり不自然に沈んだりしないよう、細かい調整を繰り返すことが大切です。私たちは、ただ葺き戻すのではなく、雨仕舞いと景観の両方を満たすよう、瓦の重なりや勾配との相性まで確認しながら仕上げています。
棟と屋根面の取り合いも自然に納まり、完成形が見えてきました
棟と屋根面の取り合い部分は、雨仕舞いのうえでも見た目のうえでも要となる箇所です。棟だけが立派でも、周囲の瓦との接続が不自然だと全体の完成度は下がってしまいます。この工程では、棟裾まわりの納まりや屋根面との連続性を確認しながら、微調整を行いました。特に古いお堂では、現代住宅のように完全な規格寸法ではないため、現場ごとの判断力が欠かせません。経験を活かしながら、その建物に合った自然な納まりへ整えていきました。
棟際の取り合いも細かく確認し、雨水が溜まりにくい形に整えました
棟際は、雨が集まりやすく風雨の影響も受けやすい場所です。ここで瓦の重なりや隙間が不十分だと、せっかく下地を更新しても局所的な不具合につながることがあります。写真では、棟の裾と平部の瓦がきれいにつながるよう納められており、違和感のないラインが出ています。仕上げ段階では、こうした細かな取り合いを一か所ずつ見直し、必要に応じて瓦の位置や押さえを調整しました。見えにくい部分こそ丁寧に整えることが、今後の安心につながります。
意匠瓦も復旧し、お堂らしい趣ある屋根意匠を守りました
お堂の屋根では、平瓦や棟瓦だけでなく、意匠瓦の存在も建物の雰囲気をつくる大切な要素です。写真のような装飾性のある瓦も復旧し、周囲の屋根面と違和感なくつながるよう仕上げました。こうした部位は形が特殊なため、納まりを優先しすぎると意匠が崩れ、逆に見た目だけを優先すると防水性が落ちることがあります。そこで私たちは、役物瓦の特性をふまえながら位置や固定方法を調整し、伝統的な外観を大切にした施工を心がけました。
正面から見ても美しく、防水性を備えたお堂屋根へ仕上がりました
すべての工程を終え、正面から見たお堂の姿です。既存のいぶし瓦の落ち着いた風合いを残しつつ、屋根全体のラインが整い、格式ある佇まいがしっかりと戻りました。今回の工事では、瓦をただ差し替えるのではなく、防水紙・縦桟・葺き土まで見直しているため、外観の維持と機能回復の両方が実現できています。お堂のように大切に守っていきたい建物ほど、見えない部分の更新が重要です。これからの梅雨や長雨の時期にも、以前より安心していただける仕上がりになりました!
「昔ながらの瓦屋根の姿は残したい。でも、雨漏りの不安はきちんと解消したい」
今回、大阪市天王寺区のお堂で行ったのは、その両方をかなえるための「いぶし瓦屋根の葺き直し工事」です。
いぶし瓦は、年数が経っていても再利用できることがあります。しかし、瓦の下に隠れている防水紙や葺き土が傷んでいれば、見た目に大きな異常がなくても、長雨や台風の際に雨水が入り込む可能性があります。
そこで今回は、既存のいぶし瓦を一枚ずつ丁寧に取り外し、傷んだ下地と防水層を整えたうえで、使える瓦を再び葺き直しました。お堂が持つ昔ながらの趣を残しながら、屋根本来の防水性を下地から立て直しています。
古い瓦屋根は、すぐに新しい屋根材へ交換すればよいとは限りません。瓦の状態や建物の造りによっては、今ある瓦を生かす「葺き直し」が、景観・耐久性・費用のバランスに優れた選択になることもあります。
街の屋根やさん八尾店では、一般住宅はもちろん、お堂・寺院・古民家など、意匠を大切にしたい和瓦屋根にも対応しています。表面だけを見て工事を決めるのではなく、瓦の下まで確認し、その建物に本当に必要な方法を分かりやすくご提案します。
大阪市天王寺区をはじめ、阿倍野区・生野区・東成区・平野区・八尾市・東大阪市などで、「古い瓦を残せるのか知りたい」「雨漏りする前に状態を確認したい」とお考えの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
無料の屋根調査で、残せる瓦と直すべき箇所をしっかり見極め、大切な建物を次の世代へつなぐお手伝いをいたします。
9時~20時まで受付中!
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